最適な場所の選び方(重心点を利用して求める)

はじめに

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今回の料理は「最適な場所の選び方」です。新規出店やサポートセンターや配送センターなどを配置する際には、”最適な場所”を選ぶ事が重要になってきます。選び方には様々な方法がありますが、今回はもっとも基本的な“重心” を利用した方法をご紹介いたします。
重心については、「GIS用語集 NO.54 重心については、用語集「NO.54 重心とは?」でご紹介しました。地図上にプロットした顧客の点群の、各点のX座標とY座標の値を合計し、その点の個数で除した値が重心になるということでしたね。
覚えていない方、知らない方はバックナンバーをご覧下さい。

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材料

用意する材料は下記1、2です。

背景地図
背景地図

材料1 背景地図 (GISで扱えるデジタル地図)
GISソフトで取り扱える地図であることが必須です。自分の好みの色合いや、不要な図形を非表示にすることが出来る地図だと、手間は掛かりますが、納得のいく地図表現ができます。

顧客データ
顧客データ

材料2 顧客データ(住所付き) (仕入元:自分で用意)
この材料は皆さんがお持ちの会員カードデータ等お客様の住所が記載されているデータです。売上個数や売上金額などがあると、バリエーション豊かな結果が得られます。

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道具

GISソフト (アドレスマッチングが可能なもの)
GISソフトによっては、アドレスマッチング(住所の文字情報を解析して、自動的に地図上にポインティングする)機能が装備されていない場合がありますのでご注意ください。
エリアマーケティング専門ツール「MarketPlanner」のGISやASPがあれば、道具も、材料も一括してそろえられるので、便利です。

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作り方

手順1

まずはGISソフトを起動させ、材料1(背景地図)を開きましょう。

手順2

各自で用意した、材料2の住所データを、材料1(背景地図)に落とし込む、アドレスマッチングを行います。

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手順3

単純に顧客の点群(n個)の重心位置を求めるのであれば、

で求められます。これは、右図の1になります。
しかし、顧客の中にも“お得意さん”や“一見さん”がいらっしゃいますよね。
そうした顧客の重要度(累計売上金額、販売台数やポテンシャルなど)を考慮するためには、X軸(経度)、Y軸(緯度)のほかに、Z軸(重要度)を考慮に入れて計算すればよいのです。

個々のX座標、Y座標に、その点の販売台数Zを乗じます。XiZi及びZiYiそれぞれを合計し、ΣXiZi及びΣYiZiを求め、これを全顧客の総販売台数(=ΣZ)で除したものが、重みを考慮した重心の座標、つまり最適な場所ということになります。

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実践

図1 顧客の重心位置(クリックで拡大)
図1 顧客の重心位置
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図2 顧客の重みを考慮した重心位置(クリックで拡大)
図2 顧客の重みを考慮した重心位置
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図3 重心位置(最適な場所の比較)(クリックで拡大)
図3 重心位置(最適な場所の比較)
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最適な場所の選定に、”顧客の重要度”がどれだけ影響するのかについては取り扱うデータの内容によって異なります。 ここでは比較のために、重心位置(最適な場所)を、顧客の重要度を考慮しない場合と、考慮する場合の2つを出してみましょう。

この例の場合では、多少重心がずれましたが、あまり位置的な変化はありませんでした。「あまり関係ない」というのもひとつの結果です。

なお、重心位置の結果に影響はありませんが、階級分類する上でのワンポイントアドバイス。 上の図2では、顧客の重要度を点の大きさで表現しておりますが、点の階級は3〜5段階くらいがオススメです。10段階等階級を多く設定しても、視覚的に状況がつかみ難いです。

顧客の分布が広範囲にわたる場合は、全体が表示されるように小縮尺にするとわかりやすくなります。


GIS用語集 「NO.52 分類手法とは?」

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おわりに

こんな便利な機能がありますので、まだ分析した事のない方は試してみてください。
なお、今回ご紹介した方法で求められる商圏人口というのは、目標値とぴったり一致するわけではありません。基点となる店舗ポイントから一番近い町丁字ポリゴンの人口を集計をして、10万人に達した時点で集計を終えるというようなイメージです。つまり、10万人をちょっと超えた値というわけです。目安としてください。

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マーケットプランナー商圏大勝


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