市場占有率を上げるには? -ドミナント戦略による出店-

はじめに

今回は市場占有率を上げるためのコツをご紹介します。市場占有率をあげる一つの方法として、ドミナント戦略という店舗展開戦略があります。ドミナント戦略とは、ある特定の地域に集中的に出店する事により、販売競争力を強化し、エリア内の高い占有率UPをねらう戦略です。

ドミナント戦略では、自社の店舗網をひろげ、競合店より優位にたつことが重要なのですが、競合店が店舗網をもっていることも多いでしょう。そんな時には、競合店の隙間を縫って集中的に出店することで、競合の体力を落とすなどの方法もあります。

では、GISをどのように使えば、ドミナント戦略が立てられるのでしょうか?それではドミナント戦略策定資料の作り方をご紹介します。レッツクッキング!

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材料

  • 材料1 自社店舗と競合店舗の住所リスト
  • 材料2 国勢調査データ

今回はハフモデル分析を利用しますので、材料1は、自社店舗と競合店舗を比較する「魅力値」が入力されているリストを使いましょう。魅力値は、来店者にとってプラスとなる要因(売場面積や、駐車場台数、品揃えなど)を数値としてあらわしたものです。

GIS用語集 「NO.36 ハフモデルとは?」

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道具

MarketPlanner(マーケットプランナー)
エリアマーケティング専門ツール「MarketPlanner」があれば、材料も一括して揃います。分析ツールも装備されているので便利です。

関連製品 エリアマーケティングツール「MarketPlanner」

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作り方と盛り付け例

図1 店舗データの取り込み(クリックで拡大)
図1 店舗データの取り込み
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手順1

まずは、MarketPlanner GISを起動します。
各自で事前に用意した、材料1の店舗データをアドレスマッチングにより地図上に表示しましょう。

【ワンポイントスパイス】
このとき、視覚的に自社店舗か競合店舗かがわかるように、事前に材料1の店舗データに(自店=1、競合店A=2、競合店B=3など)フラグを立てておくと良いでしょう(例えば右図1の場合、は自社店舗●は競合店舗)。

図2 国勢調査データの表示(クリックで拡大)
図2 国勢調査データの表示
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手順2

次に、国勢調査データを表示します。

※ここでは、学習塾の出店という仮定で話をすすめます。ターゲットを15歳〜19歳に絞り、町丁字別集計の5歳階級別人口データを表示しています。

ここである程度ターゲットとなる学生層が多い地域か少ない地域かが見えてきます。(見えてこない場合はそれも一つの結果として認識することが重要です。)

図3 ハフモデル分析(クリックで拡大)
図3 ハフモデル分析
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手順3

次に、ハフモデル分析を行います。

※ここでは魅力値を生徒収容可能数に設定し分析しました。

右図3は地区ごとの最大吸引率を色分け表示した例です。色の濃いエリアは、そのエリアの重心近くにある“学習塾”に引き寄せられる傾向が強いエリアです。

図4 クロスランキング図 (クリックで拡大)
図4 クロスランキング図
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図5 クロスランキングの見方
図5 クロスランキングの見方

手順4

次に、図2と図3の結果を縦軸、横軸にそれぞれとり、クロスランキングで表示させます。
これにより、どこに既存学習塾の隙間があるか?が見えてきます。

【クロスランキングの図の見方】
右図5の色訳の説明です。
左上
ターゲットとなる学生層が多く居住しており、既存の学習塾に強く影響を受けていないエリア。出店候補エリア。
右上
ターゲットとなる学生層が多いが、吸引率の高い学習塾があり、激戦区となるエリア。
□ 左下
既存学習塾の影響は少ないが、ターゲットとなる学生層が少ないエリア。新規出店は保留にしたいエリア。
右下
既存学習塾の影響が強いエリアであり、さらに、ターゲットとなる学生層が少ないエリア。できれば新規出店は避けたいエリア。


【ワンポイントスパイス】 ハフモデル分析では、魅力値として何を設定するかによって結果が多少変ります。

新規出店する店舗のセールスポイント(顧客が魅力と感じる来店要因で、競合店舗の弱点かつ自店舗の強みとなる要因)は何かを考えて設定すると良いでしょう。
また、同時に競合店舗より劣っている魅力値が無いか調査し、あれば魅力値をあげる必要が当然必要になります。
この魅力値を何に設定しハフモデル分析を行うか、また、競合店より劣っている魅力値をどのように上げるかは企画開発部門の腕の見せ所です。

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おわりに

小売店などの場合、集中的に店舗展開することで、「仕入れ」や「配送」を効率的に行うことができ、物流コストを抑え利益増収につながるほか、複数店舗を統括する管理者も各店舗へ足を運びやすくなり、現場士気の向上や店舗運営指導の機会増加につながるなどの効果もあります。

また、特定地域だけに絞った広告(CM・チラシ配布)により広告費を抑えることができ、自社店舗のロゴを入れた配送トラックを走らせることにより、自社グループの存在を地域顧客に認知してもらえる機会が多くなります。

顧客獲得のためのマーケティングは様々ですが、まだエリアマーケティングソフトを導入していない方で、市場占有率をあげたい!とお考えの方がいらっしゃいましたら、是非一度エリアマーケティングを実践してみてはいかがでしょうか?

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マーケットプランナー商圏大勝


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