GISを活用した販売促進その1 -チラシ配布編-

はじめに

ビジネスGISでは既にオーソドックスな使い方となっている“販促チラシの配布エリア選定”ですが、実際には、どのようにGISを使うのでしょうか? 知っている方にはちょっと退屈かもしれませんが、今回はあらためて、その方法を簡単にご紹介いたしましょう。

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材料

材料1地図データ (提供元:各地図ベンダー)
配布エリアが一目でわかるような地図。川や道路駅・線路などあると確認しやすいです。

材料2国勢調査データ (提供元:(財)統計情報研究開発センター)
平成12年国勢調査町丁字等集計のデータ。この材料は地図(町丁目界図)と統計データがセットになっているとっても便利な材料です。下図1の各地区の地図には、それぞれ人口数や世帯数など情報がぎっしり詰まっています。

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道具

MarketPlanner(マーケットプランナー)

エリアマーケティング専門ツール「MarketPlanner」があれば、統計情報と地図データ、分析ツールが一括で揃うので便利です。

関連製品 エリアマーケティングツール「MarketPlanner」

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下ごしらえ

図1 店舗データの取り込み (クリックで拡大)
図1 店舗データの取り込み
(クリックで拡大)

今回のクッキングでは、大型高級マッサージチェアの販促チラシを“より効果が高い方法” で配布したいという仮定で話をすすめます。
チラシ配布エリアを選定する前に、自社製品の購買層を整理しましょう。※
過去の販売履歴を整理したところ購買層は右図のようになりました。 30代の購買が多い理由としては、ダブルインカムノーキッズ世帯の購入や、親へのプレゼント等が考えられますが、今回は購買の半数を占める、50代〜60代の団塊の世代へ集中的にアプローチをかける事にしましょう。
※仮に新製品で販売履歴が無い場合は訴求すべきターゲットを複数想定して資料を作成しましょう。

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作り方

図1 購買層の確認 (クリックで拡大)様々な資料を元に、ターゲットを想定することが重要です。データマイニングもGISのれを誤ると、この後のエリアマーケティングもうまくいきません。
図1 購買層の確認 (クリックで拡大)

様々な資料を元に、ターゲットを想定することが重要です。データマイニングもGISのれを誤ると、この後のエリアマーケティングもうまくいきません。

手順1

まずは、単純に想定購買層である50歳代、60歳代の人口が多い地域を抽出します。丁字別集計の人口データを利用する場合は、面積が大きい地域は人口が多く集計されますので、密度に換算して地図に表現すると望ましいです。図1は密度50歳代、60歳代の人口密度分布図です。

図2 延床面積が100m<sup>2</sup>以上の世帯が多い地域(クリックで拡大)
図2 延床面積が100m2以上の世帯が多い地域(クリックで拡大)

手順2

次に、居住スペースにゆとりがあると考えられる「延床面積が100m2以上ある世帯」が多いエリアを抽出してみましょう。こちらも密度で出しましょう。

図3 クロスランキング図(クリックで拡大)
図3 クロスランキング図
(クリックで拡大)
図4 配布エリアの選定(クリックで拡大)
図4 配布エリアの選定
(クリックで拡大)

手順3

次に、図1と図2の結果を縦軸、横軸にそれぞれとり、クロスランキングで表示させます。

【クロスランキングの図の見方】
右図3の凡例の説明です。

凡例左上
想定年齢層が多いが、居住スペースにゆとりがある世帯が少ない。小型のマッサージチェアやその他の健康器具をオススメしたいエリア。
凡例右上
想定年齢層が多く、居住スペースにゆとりがある世帯も多いエリア。大型高級マッサージチェアのチラシを集中投下したいエリア。
□ 凡例左下
想定年齢層が少なく、居住スペースにゆとりがある世帯も少ない。 広告予算が余ってなければ、できれば遠慮しておきたいエリア。
凡例右下
想定年齢層は少ないが、居住スペースにゆとりがある世帯が多い。マッサージチェアだけではなく、トレーニングマシンなど他の製品なども同時にオススメしたい。

つまり、図4クロスランキング凡例の水色枠で囲われた地区がターゲット層が多いエリアと考えられます。
広告予算が少ない場合は、この地域に絞り込んでチラシ配布やポスティングなどのアプローチをかけていきましょう。

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特選スパイス

今回は国勢調査データの年齢層を条件にターゲットを絞りましたが、統計情報は国勢調査データだけではありません。たとえば、年収階級別世帯数データなどを利用すれば、「年収1千万円以上の世帯数が200世帯以上ある地域」などの条件で絞り込むことが出来ます。
また、チラシ配布キャンペーンでの目標売上金額が500万円など、設定されている場合には、

マッサージチェアの価格(例:50万円/台)
来店者の成約率(例:20%) ⇒営業マンの腕の見せ所
チラシ効果=来店者率(例:0.1%) ⇒マーケティング・企画の見せ所!

などから、おおよその必要チラシ配布部数などを見ておく必要があります。
上の例の場合ですと、500万円(10台)売り上げるためには、成約率が20%なので、 50人の来店が必要になります。また、50人の来店には来店者率が0.1%なので、 50,000部のチラシを配布する必要があるというわけです。 当然、チラシ効果はキャンペーン内容やチラシレイアウト、配色等にもよって変化しますが、GISを使ったエリア選別を行うことで、チラシの無駄打ちを無くし、確度の高い地域へ集中的に投下することができます。つまり、これにより来店者数の増加や、販促費を抑制が見込めます。

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おわりに

配布エリア選定が終わればOK!というものではありません。
民間企業のマーケティング部署では、費用対効果が見えないと予算を確保できませんよね。この費用対効果を評価するために、「Plan-Do-See」(計画-実行-評価)の中でGISをどのように活用しているのかもご紹介していきたいと思います。

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マーケットプランナー商圏大勝


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