地図の視覚的効果について その2

はじめに

「NO.20 地図の視覚的効果について その1」 では、GISの分析結果は効果的に視覚化できるということをご紹介しました。しかし、同じ分析結果でも、表現の仕方によって受け手の理解度に大きな差が生じる可能性があります。
では、どうすれば受け手にとって効果的な表現ができるのでしょうか?
今回は「どうすれば説得力を持った分析結果を表現できるのか?」という事について、そのポイントを具体的な例と共にご紹介します。

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材料

  • 登録した店舗レイヤと顧客レイヤ
  • H12国勢調査(町丁字等別集計)
  • 市区町村単位のポリゴン(市区町村界地図)

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道具

GISエリアマーケティングソフト
エリアマーケティング専門ツール「MarketPlanner」があれば、統計情報と地図データ、分析ツールが一括で揃うので便利です。

関連製品 エリアマーケティングツール「MarketPlanner」

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作り方

H12国勢調査(町丁字等別集計)の「人口10歳代」を切り出し (クリックで拡大)
H12国勢調査(町丁字等別集計)の「人口10歳代」を切り出し
(クリックで拡大)
現塾生の情報を画面上にポイント (クリックで拡大)
現塾生の情報を画面上にポイント
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市場占有率を計算して表示 (クリックで拡大)
市場占有率を計算して表示
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半径3kmの商圏を作成 (クリックで拡大)
半径3kmの商圏を作成
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商圏内で占有率の低い町丁字をピックアップ (クリックで拡大)
商圏内で占有率の低い町丁字をピックアップ
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画面の表示をシンプルにして、該当する町丁字をピックアップ (クリックで拡大)
画面の表示をシンプルにして、該当する町丁字をピックアップ
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調理実習その1 「市場占有率」

小中高生をメインターゲットとした地方展開躍進中の進学塾「マイスクールP」は、塾生収集強化のため、効果的と思われる地区を特定して、チラシ配布や新聞折込の攻勢をかける事に決めました。

「マイスクールP」の教師でパソコンに一番詳しいT氏に白羽の矢が立ち、社長からエリアマーケティングソフトと共に、以下の「効果的な地区の条件」を言い渡されて調査を命じられました。

効果的な地区の条件
① 対象となる「10歳代人口」を町丁字単位に調査。
② 「10歳代人口」に対し「現塾生」の比率が少ない地区を今回のターゲットとする。
③ ただし、塾から3kmを越える地区は除外。(あまり遠すぎては意味がない)
以上の条件に当てはまる地区(町丁字)を5箇所ピックアップすること!さあ、レッツクッキング!

  1. まず、H12国勢調査(町丁字等別集計)で「10歳代人口」を切り出します。
  2. 続いて「現塾生」の情報を顧客データとして地図上にポイントします。
  3. この2つの情報をもって「市場占有率」を町丁字単位に色分け表示して占有率の低い地域を特定します。
  4. 塾を中心に3kmの商圏を作成。
  5. 商圏内で「市場占有率」の低い町丁字を5つピックアップして、その内容をラベルで表示します。
  6. 料理完成!

が、T氏は自分で作った分析結果画面を見て渋い表情です。「うーん、なんだか見にくいかな・・?」

確かに結果は出てるいのですが画面が非常にごちゃついていますね。これを社長に見せるのはちょっと躊躇われます。T氏はもう一度自分のクッキングレシピ(作業手順)を見直してみました。
1. から 5. までの手順に特に間違いは無いと思われます。ただし、画面上に不要な情報が溢れていてとても煩雑になってしまっているのが問題です。
市場占有率も細かく色分けをする必要はなく、商圏内で「10歳代人口」に対して「現塾生」の比率が小さい地区がピックアップされていれば良いはずです。
結果表示の色分けを占有率が「特に低い地区」だけの1色とし「それ以外の地区」は透明にしました。また、一度使った「H12国勢調査(町丁字別集計)」レイヤと「現塾生」のポイントデータも一緒に表示させておく必要はないので表示を消してみました。
見てください。本当に相手に伝えたい情報のみに絞った、スッキリした分析結果画面が出来ましたね。
T氏は分析結果画面を印刷し、今度は自信を持って社長へ報告に向かう事ができたのでした。

独自エリアのポリゴン画面 (クリックで拡大)
独自エリアのポリゴン画面
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レイヤ プロパティ (クリックで拡大)
レイヤ プロパティ
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独自エリアのポリゴン画面・改 (クリックで拡大)
独自エリアのポリゴン画面・改
(クリックで拡大)
店舗の3次商圏 (クリックで拡大)
店舗の3次商圏
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店舗の3次商圏・改良版 (クリックで拡大)
店舗の3次商圏・改良版
(クリックで拡大)

調理実習その2 面データ(ポリゴン)の表示

エリアマーケティングソフトを使うとき、店舗や駅からの商圏を作成したり、市区町村や町丁字単位のポリゴンを加工して独自の営業担当地区ポリゴンを作成したりといった作業はよく行なわれているかと思います。

このような商圏や独自エリアの面データ(ポリゴン)は背景の道路や市区町村名等の注記を隠してしまい画面全体を見難く解りづらくしてしまう事がよくあります。
ほんの少し見やすさに気を使ってみてはどうでしょうか?

「調理1:背景も見える独自エリア(ポリゴン)」
市区町村界地図を流用して、独自の販売エリア地区図を作成してみましたが、背景の道路や注記が見えなくてなんだか画面全体が判りづらいですね。
レイヤのプロパティを開き、ポリゴンの面を「透過表示」にしてみましょう。(透過率を50%にしてみました)
背景も見えるようになって、どの地域の独自エリアなのかが一目で判りやすくなりました。

「調理2:見易くスッキリした商圏の作成」
エリアマーケティングソフトのウィザードに従い、店舗の3次商圏を作成してみました。商圏の線が太く、面の模様が下の背景地図を見にくくしていてジャマな感じです。
シンボルの設定でアウトラインを細くし、面の模様も透過の色表示に変えてみましょう。ほら、スッキリしましたね。

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おわりに

エリアマーケティングソフトの分析結果画面の見せ方に関する内容のお話でしたが、決して「見た目に凝った画面を作ろう」という事ではありません。
料理を作って(分析して)それを自分だけが食べる(結果を知る)というのであれば見た目など気にする必要はありません。しかし料理(分析結果)を他の人に味わって(理解して)もらいたいのであれば、見やすさや分かりやすさに気を使う事も大事なのではないでしょうか?せっかく苦労して作った料理(分析結果)も相手に味わって(理解して)もらえなければ意味が無いですからね。

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マーケットプランナー商圏大勝


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