ハフモデル分析の応用について

はじめに

一定の地域内で自社店舗やライバル店舗が混在する場合、それぞれどのくらいお客様を引き付ける力を持っているのでしょうか?それを知りたい場合、一般には「ハフモデル」という分析手法を利用して調べます。今回はGISにおける使い方の応用例を簡単にご紹介します。

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材料

  • 登録した店舗データ(ポイントデータ)
  • H12国勢調査(町丁字等別集計)

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道具

GISエリアマーケティングソフト
エリアマーケティング専門ツール「MarketPlanner」があれば、統計情報と地図データ、分析ツールが一括で揃うので便利です。

関連製品 エリアマーケティングツール「MarketPlanner」

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作り方

モデル地区(クリックで拡大)
モデル地区
(クリックで拡大)

調理実習その1

燃料販売業の大手P商事に新入社員として入社したS君。仕事にも慣れ、一般事務作業にも少し飽きてきたところです。そんなS君を見越してか、ある日上司より以下のような作業を依頼されました。
右図のモデル地区には、自社系列のガソリンスタンドが2店舗、そしてライバルが4店舗あります。このモデル地区について自社とライバル他社のスタンドを比べ、どちらがどう優位なのかそれをレポートとしてまとめ、2週間後の営業会議に報告するようにとの命令です。

・エリアマーケティングソフトは専用に会社から貸し出されます。
・ただし、各店舗の情報は自分で集めること!


さあ、レッツクッキング!

調理準備
その日からS君は、時間があればモデル地区の自社と他社スタンドの情報を足で集め始めました。
各スタンドのガソリン代等の小売価格から店舗の大きさも調べ、また立ち寄るお客様の評判なども調べました。
エリアマーケティングソフトの使い方も勉強し、店舗間のお客様を呼び寄せる力の差は「ハフモデル分析」という機能を使えばいいことも分かりました。
さて、各店舗の情報もほぼ集め終わり、来週には結果を発表しなければなりません。

敷地面積を魅力度に設定した例(クリックで拡大)
敷地面積を魅力度に設定した例
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自社と他社スタンドの情報(クリックで拡大)
自社と他社スタンドの情報
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ハフモデル(クリックで拡大)
ハフモデル
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敷地面積に地域での燃料代の差額を掛け合わせて設定した例(クリックで拡大)
敷地面積に地域での燃料代の差額を掛け合わせて設定した例
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調理開始
ハフモデル分析の基本的な考え方は「お客様の住所から近く、かつ敷地面積などの魅力度の大きな店舗ほどお客様を呼び寄せる力(吸引率)が大きい」というものです。

お客様の住所情報はエリアマーケティングソフトに付属(H12国勢調査情報)されているから問題はありません。問題なのは自社も他社もスタンドの敷地面積がほとんど同じなのです。
これでは敷地面積を魅力度に設定しても正しい吸引率が求められるとは思えません。(右図参照)
すっかり頭を抱えてしまったS君。そんなS君を見かねて先輩のRさんが声をかけてきました。

R「どうしたんだいS君?」
S「あ、先輩。これを見てください。モデル地区の自社と他社のGSの優位かどうかについて発表しなければならないんですが、それを「ハフモデル分析」で表現しようとしたんですが・・・・」
R「なるほど、各GSの店舗の敷地面積が同じだから差が出ないってことか」
S「そうなんです、もうどうしたらよいかわからなくて・・」
R「なぜ、敷地の面積にこだわるんだい?」
S「え?だって敷地が広い方が店舗として魅力があるからじゃないんですか?」
R「普通の店舗ならそうかもね。でも、ガソリンスタンドは敷地の面積よりも別の魅力があるんじゃないかな」
S「別の魅力ですか?
でも、ハフモデルって敷地の面積と店舗の距離で決めるものではないんですか?」
R「そうとも限らないよ。なぜ敷地の広さを吸引率のファクターにしているのか考えてごらん」
S「それは敷地の広いお店の方が品揃えがいいからですよね」
R「本当にそうかな?敷地には建物もあれば、駐車場だってある。郊外に行けば同じ敷地にスーパーや洗車場やカラオケといったように複数の施設があったりもする。建物の中だってコーナー毎の大きさも違うだろ?お客様が感じる魅力ってのは業種や業態によって違うものなんだ。ガソリンスタンドの魅力は品揃えかい?」
たしかに品揃えはどのGSもほとんど同じです。むしろ燃料代の方がお客様にとって最大のアピールポイントかもしれません。
S「わかりました。敷地面積に地域での燃料代の差額を掛け合わせて「魅力値」としてやってみます」
R「そう。それが完全な方法とは言わないが、それもひとつの応用方法であり説得力を持った結果さ。頑張れよ!」

こうして、R先輩の助言もあってモデル地区の各GSの吸引率を求める事ができ、S君は無事営業会議に発表する事ができたのでした。

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おわりに

今回はエリアマーケティングソフトの一般的な分析機能の一つである「ハフモデル分析」の応用例をご紹介してみました。GISソフトには色々な分析機能がありますが、基本的な使い方だけではなく、その応用方法も色々あります。基本的な使い方に加え、応用方法も独自に考えてみればその活用方法も更に広がる事でしょう。

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マーケットプランナー商圏大勝


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