店舗からの距離の求め方について

はじめに

店舗の担当エリアを決めようとした時、それを決定する要素には色々あると思います。例えば該当エリアの人口や世帯数、そこに住んでいるお客様の数、競合店舗の有無など、担当エリアの決定にはさまざまな要因が考えられますが、中でも「店舗からの距離」は大きな要因になると思います。
今回は、エリアマーケティングツールで店舗(ポイント)から市区町村などのエリア(面)までの距離を測る手法と、その結果の表現方法についてご紹介します。

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距離の求め方1 スパイダーグラフによる計測

図1 (クリックで拡大)
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スパイダーグラフとは、エリアマーケティングツールの機能の一つで、店舗(ポイント)と顧客(ポイント)を直線や道なりの曲線などで結んで位置と距離を視覚的に捉えて分析を行うときに用いられる機能です(図1)。

図2 (クリックで拡大)
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スパイダーグラフは、ポイントからポイントだけではなく、ポイントからポリゴンの重心までという条件でラインを描くことも可能です。店舗から近隣の市区町村までのスパイダーグラフを作成してみましょう(図2)。

図3 (クリックで拡大)
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作成されたスパイダーグラフの属性テーブルを開くと、店舗(ポイント)から各市区町村までの距離が設定されています(図3)。

ところで、スパイダーグラフで店舗から各市区町村までの距離を求めることはできるのですが、ライン状の表現のままですと視覚的に距離感が掴み難いづらいかもしれません。

図4 (クリックで拡大)
図4 (クリックで拡大)

スパイダーグラフでは計測した距離の値をラインではなくポリゴンに持たせることも可能です(図4)。

図5 (クリックで拡大)
図5 (クリックで拡大)

店舗から各町丁目までの距離が町丁目界地図の各町丁目ポリゴンに設定され、その距離の値によって色分け表示したものです(図5)。

このような表現を行うと視覚的にもどの町丁目が店舗からどのくらい離れているのかがわかりやすいですよね。

<注意>
上記の機能は、全てのGIS製品の「スパイダーグラフ」で実施できるものとは限りませんので、ご使用のGIS製品の仕様をご確認の上、お試しください。

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距離の求め方2 ハフモデル分析による計測

図6 (クリックで拡大)
図6 (クリックで拡大)

ハフモデル分析でも同様に店舗から市区町村のような面までの距離を求めることが可能です。

A店、B店、C店の3店舗からの県内の各メッシュポリゴンまでの距離を求めてみましょう(図6)。

図7 (クリックで拡大)
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ハフモデル分析機能を起動し、居住地として使用するレイヤーにメッシュのレイヤーを指定します(図7)。

図8 (クリックで拡大)
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次に店舗データのレイヤーを指定します(図8)。

図9 (クリックで拡大)
図9 (クリックで拡大)

分析距離には各店舗から全メッシュが網羅できるように充分な距離を設定します(図9)。

※分析距離が不足していると、分析距離外のメッシュには店舗間距離の値に0が設定されてしまいますのでご注意下さい。

図10 (クリックで拡大)
図10 (クリックで拡大)

作成されたハフモデルの属性テーブルには、メッシュと各店舗間の距離が設定されています(図10)。

図11 (クリックで拡大)
図11 (クリックで拡大)
図12 (クリックで拡大)
図12 (クリックで拡大)
図13 (クリックで拡大)
図13 (クリックで拡大)

図11はA店からの距離で色分け表示を行ったものです。
同様に図12はB店から、図13はC店からの距離での色分け表示に切り替えたものです。

ハフモデル分析は基本的に複数の店舗がないと分析が行えませんので、1店舗しか存在しない場合(またはラインで視覚表現を行いたい場合)はスパイダーグラフを使用し、複数店舗からの距離を一度に求めたい場合はハフモデル分析機能を使うなどの使い分けが必要になると思います。

以上で完成です。

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おわりに

スパイダーグラフで求めた距離の結果を面の色で表現したり、ハフモデル分析機能で店舗と面の距離を求めたりというのは、あまり一般的な表現方法や使用方法ではないかもしれません。しかし、使える機能を駆使して、色々な分析手順や視覚表現にトライしてみるのもGISならではの醍醐味です。

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マーケットプランナー商圏大勝


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