LandManager Realestate
導入事例
インタビュー
グループ横断の地図情報基盤を再構築。
三井不動産様は、オフィス・商業施設・住宅・ホテル・リゾート・物流施設など多様なアセットを通じて、人々の「働く・住む・楽しむ・訪れる」を包括的に支える価値創造を行っています。近年では、不動産デベロッパーの枠を超えた「産業デベロッパー」としての進化を掲げ、企業・スタートアップ・アカデミアなど多様な主体が集う「場」と「コミュニティ」を提供。オープンイノベーションを通じた新産業創造や社会課題解決に取り組んでいます。長期経営方針「&INNOVATION 2030」のもと、社会的価値と経済的価値を両輪とした持続可能な価値創出を推進しています。
- 会社名
- 三井不動産株式会社
- 従業員
- 1,928名(2025年3月31日現在)
- 事業内容
- オフィスビル・商業施設・住宅・ホテル/
リゾート・物流施設等の開発、賃貸、管理運営
- 設立年月
- 1941年7月15日
- お客様(三井不動産様)
- DX本部DX三部DXグループ グループ長 渡辺 大(ワタナベ マサル)様
DX本部DX三部DXグループ エンジニアリングマネジャー 市川 知宏(イチカワ トモヒロ)様
- パスコ側
- システム事業部 ビジネス営業一部 部長 田原 健(タハラ ツヨシ)
システム事業部 ビジネス営業一部 副部長 竹内 慎吾(タケウチ シンゴ)
2009年よりパスコの用地情報システムをご活用いただく三井不動産様。LandManager Realestate
(以下、LMR)はグループ横断の共通地図基盤として9社でご活用いただいております。
背景 ― グループ成長とともに顕在化した、
用地情報管理の限界
三井不動産株式会社(以下、三井不動産)では、用地仕入れに関わる重要情報を自社開発システムで長年管理してきました。しかし、事業領域の拡大やデータ量の増加、グループ会社ごとの運用の違いが重なり、次のような構造的な課題が生じていました。
課題
- 現場ニーズ(モバイル利用・
レスポンス改善)への対応不足 - グループ各社ごとに異なるシステムバージョン・運用ルール
- オンプレミス環境による保守・
セキュリティ負荷の増大 - 長年蓄積された物件形状データの
整理・移行の困難さ
市川 当時のシステムは開発からだいぶ時間が経ってまして、動作が重いとか、外出時にスマホから使えないとか、現場からは使い勝手の向上を求める声が上がっておりました。グループの各社で利用してるバージョンが異なったり、使い方も異なっていたので、現場の要望に応えていくことが大変な状況になっていました。また、ハードウェア刷新やセキュリティ対応など運用負荷が高く、限界が近い状態でした。複雑に絡み合った課題を整理し、再構築する必要性が高まっていました。
課題 ― 「積み上がった運用とデータの複雑性」という壁
三井不動産は、オフィス・商業施設・住宅など幅広い事業を展開しています。扱うデータ量は膨大であり、既存システムはその複雑性を支えるには限界がありました。背景には、既存データの中に理由や経緯を十分に説明できないものが多く、「なぜこの状態になっているのか」を把握すること自体が難しいケースがあったことがあります。そのため、単純にデータを移行するのではなく、現場での使われ方や背景を踏まえて意味や前提を整理したうえで、どう新システムに反映していくかが大きなテーマとなりました。
導入目的 ― グループ全体で一貫した用地情報を
扱える状態へ
新システムに求められたのは、単なる刷新ではなく、グループ全体の事業活動を支える共通基盤の構築でした。 三井不動産が掲げた目的は以下の3点です。
POINT
- 現場業務のスピード向上(モバイル対応)
- 業務のスピード向上(モバイル対応)
- グループ横断で一貫した用地情報基盤の構築
- クラウド化による保守負荷軽減とセキュリティ強化
LMR を選んだ理由 ― 「これなら前に進める」と
判断できたポイント
複数のパッケージやスクラッチ開発案を比較検討する中で、業務適合性・導入リスク・将来拡張性のバランスから、LandManager Realestate(LMR)の採用を決定しました。
POINT
- 用地仕入れ業務に特化した標準機能
- モバイル対応による即応性の向上
- クラウド基盤による運用負荷軽減と継続的な改善性
市川 LMRは用地仕入れ業務に特化して作られたパッケージで、必要な機能はほとんど満たしていました。
これだったらいけるなと思いました。スマホでも使えますし、業務のスピードも上がりますし、カスタマイズも最小限で済むところも大きかったです。また、住宅地図やブルーマップ、小学校区、都市計画図など、値付けに必要なコンテンツが最初から入っている点も魅力でした。
短期的な利便性だけでなく、長期的な事業成長を支える基盤としての価値が評価されました。
プロジェクト ― 3年、グループ全体で向き合った
“地道な戦い”
導入プロジェクトは2020年から2023年までの3年間、グループ8社・三井不動産9部門が参画する大規模体制で推進されました。
市川 ほぼ3年がかりでやった大きなプロジェクトでした。グループ会社8社と9事業部門のメンバーが集まって、本当に総力戦でした。苦労したのはデータ移行です。物件形状データが何十年も蓄積されていて、それを消して綺麗に整理して…とても大変な作業でした。普通こういった大規模プロジェクトは遅れたり難航することが多いですが、今回は予定通りに終わり、本当に感謝しています。
プロジェクト重点領域
- 長期蓄積データ(特に物件形状
データ)の整理・正規化 - グループ会社ごとの異なる運用
ルールの統一 - 新旧システムの並行検証と
段階的移行 - 全社展開に向けた教育・定着化
導入効果 ― “業務”だけでなく“働き方”が変わった
用地情報を地図上で一元管理できるようになり、部門間・グループ間の情報共有が大きく改善しました。
主な効果
-
情報共有の質と
スピード向上 -
用地仕入れ判断の
迅速化 -
運用負荷・
保守負荷の軽減 -
グループ全体の
業務標準化
市川 一番は情報共有が一気に楽になったことですね。不動産の情報を地図上でまとめて管理できるようになって、部門ごとの仕事が効率化し、グループ全体の連携もスムーズになりました。そのおかげで物件取得のスピードも上がり、仕入れ活動にも良い影響が出ています。クラウドサービスなので運用やセキュリティの面でも良くなりましたし、これからの機能改善にも期待しています。
今後の展望 ― 基盤を活かし、次の価値創出へ
三井不動産では、LMRを単なる業務システムではなく、将来の価値創出を支えるプラットフォームとして進化させていく構想を持っています。
渡辺 LMRはグループ全体の基盤になりました。これを横断的に活用し、新しい事業機会を広げていきたいです。AIと組み合わせることで、より積極的な用地取得も可能になると期待しています。
竹内(パスコ)三井不動産様と一緒に“より良くしていく”フェーズに入れたことが嬉しいです。今後も改善に伴走していきたいと思います。
三井不動産とパスコは、これからも共同で価値を育てていく関係として歩みを進めています。