山岳トンネル工事における3次元モデル・データを統合CIM導入ガイドラインに準拠した「PADMS®-NATM(パダムス・ナトム)」

山岳トンネル工事における3次元モデル・データを統合
CIM導入ガイドラインに準拠した
「PADMS®-NATM(パダムス・ナトム)」

各地質調査結果(先進ボーリング、削孔検層)と施工実績(切羽観察記録、切羽評価点、実施支保工)の情報を3次元空間にCIMを用いて集約、統合管理することで、工事関係者間の情報共有の円滑化、電子納品データの効率的な整理、ロックボルト・支保工の位置や湧水箇所の容易な確認を実現し、業務を効率化することができます。

動画で紹介

動画で紹介

「山岳トンネルの工事データを3次元統合するPADMS-NATM」の概要、機能の詳細など、テキストと画像ではお伝えしきれない情報を、動画でご紹介しています。
パスコCIMソリューションページでは、その他にも、河川、港湾、海岸、道路、i-Constructionに関連する様々な技術なども動画でご紹介していますので、是非、ご覧ください。

動画ページはこちらから:パスコCIMソリューションページ

BIM/CIMの推進

国土交通省は、2012年度から建設事業全体における生産性向上と品質の向上を図るCIM(Construction Information Modeling/Management)を推進しています。2016年6月には、CIM導入推進委員会を設立し、土工、トンネル、橋梁、ダムなどの工種ごとにCIM導入ガイドラインの整備を進めております。このような中、山岳トンネル工事においてCIM用ソフトの導入が相次いでいますが、3次元モデルの作成に時間と手間を要するとともに、そのデータサイズが大きいことにより、現場事務所のパソコンでは、画面の切り替えに時間を要したり、3次元モデルと各種計測データとの連携もスムーズにいかなかったりと、欲しい情報をCIMモデルとして簡易・迅速に画面表示できないといった問題が生じ、現場担当者には利用しにくいものとなっています。

山岳トンネル向けCIM支援ソフトウェアのご紹介

「PADMS-NATM」は、3次元モデル・データを統合したベースモデルを作成し、トンネル掘削中・掘削後の施工情報を一元管理。山岳トンネル工事におけるCIMの導入を支援します。

「PADMS-NATM(パダムス・ナトム)」とは

「PADMS-NATM(パダムス・ナトム)」は、パスコが開発した3次元基本ソフトウェア「PADMS」をベースにトンネルCIM用に開発したしたものです。山岳トンネル工事現場に適用するにあたり、高い操作性を保つために3次元モデルの高速表示、3次元表示・操作の難しさを補うための多視点画面の連続表示、およびテキスト座標、点群、CGモデル、CAD、XML形式といった多彩なデータ形式の表示機能を有しています。
また、3次元モデルのオブジェクト属性を外部データベースと連携する機能を開発し、切羽評価点、切羽写真等の切羽観察記録および削孔検層やFDEM等の切羽前方探査情報を活用するなど、現場担当者の使い勝手を最優先し、施工管理業務に合わせたメニューを提供しています。

「PADMS-NATM(パダムス・ナトム)」は、以下の3ステップでモデル構築から、データ活用、掘削後のトレーサビリティまでを支援します。

【ステップ1】 CIMベースモデル作成

国土地理院の標高データと衛星写真からベースモデルを構築し、データを統合します。

【ステップ2】 トンネル掘削工の進捗管理

切羽測量計測システム、削孔検層システムと連携して、工事データを総合的に管理します。

【ステップ3】 トンネル掘削後のモニタリング(トレーサビリティ)

MMSを活用して走行しながら高精度に3次元形状を計測し、掘削後のトレーサビリティとともに、施工状況を記録します。

「PADMS-NATM(パダムス・ナトム)」導入のメリット

「PADMS-NATM(パダムス・ナトム)」は、“CIM導入ガイドラインに準拠”(※)しており、施工現場に3つのメリットを提供。業務の効率化を支援します。
※ CIM実施効果として工事評価点が2ポイント付与されます

【ステップ1】 CIMベースモデル作成

「現場に3次元CADを使用できる、CIMに詳しい人材がいない」そんな不安が解消できます。

<CIMベースモデル作成>

設計時の地質平面図、地質縦断図、トンネル標準断面図等の資料をもとに、トンネル構造や周辺地形を3次元モデルで再現します。事前地質調査の成果品を3次元の立体空間に取込み、ボーリングモデルの生成が行えます。
導入企業様の中では、これまでモデルの作成に要していた時間を約10分の1に低減(※)された企業様もいらっしゃいます。

※ PADMS-NATM導入企業様での一例です。すべての導入企業様に同様の効果を保証するものではありません

<高スペックのパソコンは不要!>

PADMS-NATM(パダムス・ナトム)が施工現場のストレスを解消します!

3次元の情報を扱うパソコンは高機能で高価なものが必要との先入観は捨ててください。
パスコが提供するPADMS-NATM(パダムス・ナトム)は、施工現場に設置されているような一般的なパソコンでも、ストレスなく3次元の情報を閲覧できます。

【PADMS-NATMの動作環境】
■推奨ハードウェア要件

CPU Corei 5-4590プロセッサー以上
メモリ 8GB以上
HDD 10GB以上の空容量
ビデオメモリ 2GB以上
グラフィックボード OpenGL 4.X以上
OS .NetFramework 4.5.2
※Win8.1,10 64ビットに対応

<納品向け資料作成支援>

パスコではシステム導入以外に、CIM導入ガイドライン(国土交通省)に準拠したCIM実施計画書(案)の作成支援も行っています。

【ステップ2】 トンネル掘削工の進捗管理

「日々の施工進捗などの情報共有に時間がかかる」そんな不安が解消できます。

<トンネル掘削工支援>

作成したCIMベースモデルと、切羽測量計測システム、削孔検層システム等とのデータ連携を行います。PADMS-NATM(パダムス・ナトム)を利用して切羽観察記録、切羽評価点や地層境界位置等を表現し、CIMによる施工実績データや地質調査結果データ等の一元管理を効率的に行います。 PADMS-NATM(パダムス・ナトム)を導入いただくことで、施工現場の情報が一つにまとまり、データの確認、意思の疎通がスムーズに行えます。

【ステップ3】 トンネル掘削後のモニタリング(トレーサビリティ)

「施工時の状況データがなく維持管理時に困る」そんな不安が解消できます。

<トンネル掘削後の支援>

トンネル掘削後にTLSやMMSによる点群データ計測を実施し、取得したデータの反射の強度を確認することで、ロックボルト・支保工の位置、湧水箇所の確認ができます。この取得データで掘削時の状況を把握できるため、供用開始後も維持管理に活用することができます。
※MMSを活用することで、お昼休憩の時間等の非稼働時間帯で計測が可能であるため、TLSに比べ現場での測量・計測に伴う人工数および計測時間縮小が可能です。

トレーサビリティの確保

TLS(地上据え置き型レーザスキャナ:Terrestrial Laser Scanner)

レーザによる計測対象物とセンサの間をレーザパルスが往復する時間を計測することで距離を計測し、同時にレーザビームを発射した方向を記録することで、計測対象物の3次元座標を取得する測量機器です。

MMS(モービル・マッピング・システム:Mobile Mapping System)

移動体でありながら連続的に位置と姿勢を計測し、空間的・時間的にセンサを管理する事によって、走行周辺の正確な3次元情報(座標点群)と、これに重なる映像情報を同時に取得することで、道路空間を効率的に計測できます。

MMM車両

活用事例

株式会社奥村組 様

株式会社奥村組様では、高スペックのパソコンを導入せず、一般的な仕様のパソコンでご利用いただいています。3次元地盤モデル上で複数の情報を同時閲覧されていますが、動作遅延することなく、画面の切り替え、拡大・縮小・視点変更が可能なため、事務所の会議室で施工進捗の情報共有に活用されています。

株式会社奥村組様

FAQ

費用はいくらか?

都度、見積りとなります。

見積りが欲しいが、どのような情報を提示すれば良い?

施工場所、トンネル延長、工期を提示いただければ、概算の見積が可能です。
詳細な見積には、上記に加え、地質縦断図、地質平面図、標準断面図、ボーリングデータ、トンネル線形データをご提示ください。

ベースモデルの作成に必要なデータは何?

地質縦断図、地質平面図、標準断面図、ボーリングデータ、トンネル線形データです。

導入後のサポート体制は?

弊社の技術部門にてサポートをいたします。操作方法や不明な点などの質問にも応じますので、ご安心ください。

システムのバージョンが更新された際は対応可能か?

対応可能です。契約期間中にバージョンアップを行った際にはご連絡致します。

現場データを利用した試用が可能か?

ご要望を伺い、サンプルデータの作成範囲や条件などを調整させていただきますので、お気軽にご相談ください。なお、試用にあたっては地質縦断図、地質平面図、標準断面図、ボーリングデータ、トンネル線形データなどをご提供いただくことになります。

パスコは建設業の皆様を空間情報技術で支援しています