
統計とは「ある集団を時間、地域などの一定の条件下で調べ、この結果を集計、加工して得られた数値」であり「客観的なデータを一定の方法でたくさん集め、数値を用いて、社会全体がどのような姿をしているかを明らかにするもの」※と定義されています。また「公的統計は行政利用だけではなく、社会全体で利用される情報基盤」※として位置付けられています。
(※総務省統計局・政策統括官・統計研修所ホームページから引用)
統計情報の活用例
5年に一度、全国を対象に行われる国勢調査、商業統計のデータを活用しましょう。
統計白書などでは、単なる表の情報にすぎませんが、GISで展開することで地域の傾向が見えてきます。
活用例を3つ紹介します。
例―1.人口総数の多い(少ない)エリアの判断が出来る。
データは市区町村、丁町字、1キロ、500メートルメッシュなどがあり、人口総数や世帯数以外にもさまざまな項目があります。
丁町字人口地図表示例
町丁字ごとに人口値のみで グラデーション表示を行うと、面積の大きいエリアが濃い緑色で表示されます。(図④)
1Kmメッシュ人口地図
1km四方の四角形の中に含まれる人口数を色分け表示した例。メッシュ地図は面積が同じなのでエリアの比較に適しています。メッシュ地図で表示した場合も鉄道沿線に集中していることがわかります。(図⑦)
1Kmメッシュ人口1万人以上
さらに条件検索でエリアを絞り込みます。
ここでは、人口1万人以上のエリアを検索すると該当箇所が黄色で表示されます。鉄道沿線に集中していることが分かります。(図⑨)
昼間人口
次に統計情報で表示する項目を変えて見ます。
昼間人口で地図表示を行います。
主要駅の周辺が濃い緑色で表示されている事から、昼間の人口が集中していることが分かります。(図⑩)
2.経年データがあればエリアの人口などの経年変化の把握が出来る。
さらに、条件を設定し検索することで目的エリアを見つけることもできます。
他には、鉄道地図や地形地図を重ねることでエリアの特徴などを見ながら戦略を立てることも出来ます。
3.統計情報を利用して「商圏」を作成することが出来る。
「人口が合計で150000人になるエリア」、「6歳未満の子供が全部で1万人になるエリア」などを作成できます。統計データはエリア分析のベースとなる基礎資料として、市場占有率分析や商圏内の情報集計またはエリアポテンシャルを見るなどに使用できます。
