2012年3月 鹿児島県桜島(昭和火口)噴火モニタリング

桜島は3月12日15時07分の爆発により2合目付近まで噴石を飛散させました。当社は12日の噴火を受け高分解能SAR衛星TerraSAR-Xによる桜島火口付近の撮影を実施し、2011年8月に撮影したデータと2時期差分抽出を実施しました。
なお、2008年2月3日の爆発的噴火の際にも、当社はTerraSAR-Xによる撮影を実施し、HPへ公開しています。
2008年2月 鹿児島県桜島(昭和火口)噴火モニタリング

噴火前の衛星画像と噴火後の衛星画像(合成開口レーダー:SAR)

SAR画像判読結果

撮影実施

(今回の撮影)
撮影時刻 2012年3月14日 6:11(JST)
入射角 52.8度
撮影モード 高分解能SpotLight (300MHz)
偏波 HH
プロダクト EEC
(比較データ)
撮影時刻 2011年8月29日 6:11(JST)
入射角 52.8度
撮影モード 高分解能SpotLight (300MHz)
偏波 HH
プロダクト EEC

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二時期の差分解析結果

(1)昭和火口近傍 → 青い領域(後方散乱強度が増加)
・昭和火口の近傍で青い領域が確認できる。
・昭和火口から噴出した火山弾や噴石、並びにこれらが着地した際に形成される穴(クレーター)によって地表面が乱されたため、後方散乱強度が増加したと推測される。
・2008年2月時点のTerraSAR-X画像と比較すると、昭和火口は約4倍に拡大している

(2)南岳山体全体 → 赤い領域(後方散乱強度が減少)
・昭和火口周辺を除いた、南岳の北東から南東にかけて濃い赤色の領域が確認できる。
・昭和火口から噴出した火山灰の堆積により地表面が平滑化されたため、後方散乱強度が減少したと推測される。濃い赤色の領域が東側に広がるのは、西風の影響であると推測される。

(3)黒神川の地獄河原(昭和火口の東側) → 青い領域(後方散乱強度が増加)
・黒神川の下流に位置する地獄河原で、筋状の青い領域が確認できる。
・青い筋状の領域は南岳北東斜面の谷より流出し、地獄河原で拡散しているように見られる。
・このことから、昭和火口から噴出した火山噴出物、あるいは過去の噴火によって堆積した火山噴出物が、降雨等によって流出したものと推測される。
・北側(南より第2黒神川、第3黒神川)の渓流と南側(第1黒神川)の渓流の合流地点には黒神川第1砂防ダム(画像では白い直線)が整備されている。黒神川第1砂防ダムの下流側(東側)では青い領域が減少しているように見られることから、土砂は黒神川第1砂防ダムで捕捉されていると推測される。

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情報掲載履歴

第1回掲載日 2012年3月15日(木)

災害発生に伴い被災状況の把握および関係各団体への情報提供の観点から、直ちに株式会社パスコは天候の影響を受けないSAR衛星画像による被害箇所の推定を実施しました。


被災された皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。
弊社では災害状況の的確な把握と被災地の復旧に、空間情報の処理および解析技術と防災コンサルティング技術がお役に立てるよう、より一層努力してまいります。


<TerraSAR-X : InfoterraGmbH, Distribution [PASCO]>
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