【雑誌掲載記事】土木学会誌 第100巻 第3号

世界で戦う技術とは何か
─ベトナムの道路維持管理から学ぶもの─

(土木学会誌3月号「公益社団法人土木学会2015年3月発行」:海の向こうの仕事から)
※ 本記事は、公益社団法人土木学会の承認のもと転載しています。

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道路のコンディションを良くしたい

わが国の道路のコンディションは他国に誇れるほど素晴らしい。道路を走行中、コンディションに不満を感じたことはそれほど多くない。安心してどこへでも移動することができる、新鮮な野菜、果物が食卓に並ぶ、病気や怪我をした場合、救急車で応急処置をしながら病院へ、これらはすべて快適な道路からもたらされる恩恵である。道路のコンディションを良くしたい、この想いは万国共通であろう。建設された道路はいずれ劣化が生じる。残念ながら劣化しない構造物はない。コンディションを維持するためには、劣化したら補修する、その単純な繰り返しである。しかし、目的は同じであってもそこに至るアプローチ、導入する技術、システム等は、国によってまったく異なってくる。そこに、Ready-Madeのシステムは存在しない。

ベトナムでの道路維持管理に関する活動

私は約10年、ベトナムの道路維持管理に何らかのアプローチにて携わってきた。京都大学はベトナム交通通信大学(UTC:University of Transport and Communications)と協定を締結し2006年から道路維持管理・アセットマネジメントのトレーニングプログラムを提供している。一方、2012年にJICAによる道路維持管理能力強化プロジェクトが実施され、アセットマネジメントのコンサルタントとしてプロジェクトに参加した。さらには、パスコは2014年にUTCに寄付講座を開設し、ベトナムでの道路アセットマネジメントの共同研究プログラムを立ち上げた。

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