2000年11月 神津島近海地震、三宅島火山活動に関する緊急撮影

航空レーザ測量システムにより取得したデータを、直接3次元表示しています。(神津島)

2000年6月末に伊豆諸島、三宅島近海で海底噴火がおこりました。その後、三宅島、神津近海を中心として地震活動が頻発しています 。

撮影写真
撮影写真

当社では、7月4日に、航空写真測量の電子革命として注目をあびている、航空レーザ測量システムを使用し3次元の地形データをダイレクトに取得いたしました。また、同時期にカラー航空写真の垂直撮影を実施致しました。ここでは、その一部をご紹介いたします。 

災害状況の的確な把握と、今後の被災地の復旧に当社の計測技術、GIS技術、コンサルティング技術がお役に立てるよう努力しております 。

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【 航空レーザ測量システム「RAMS」とは 】

撮影写真

航空機搭載GPS(測位衛星システム)とIMU(慣性計測装置)の制御による、デジタルカメラとレーザスキャナーを併用した航空レーザ測量システムです。 この画像は、航空レーザ測量システムで取得した高さデータ(1~4m間隔)と、カラー航空写真をデジタル化しモザイク(接合)処理した画像とを重ね合わせ3次元表示しています。(ERDAS IMAGINE 使用)

撮影写真

[ 神津島北西部 ]

地震により崩壊した土砂が 道路を埋没した地区

撮影写真

崩壊した土砂により容積が増した部分
土砂量 : 想定35,000立方メートル

撮影写真

航空レーザ測量システムで取得した崩壊後の3次元地形モデルと、それをもとに周辺地形より補完して作成した崩壊前のモデルの容積を比較し、崩れ出した土砂の量を算出しています。土砂の量を、赤の濃淡で表示しています。(ERDAS IMAGINE 使用)

地震あるいは大雨などによる崖崩れの災害が発生したときは、その第1段階の調査として、従来は専門家が災害後に撮影された航空写真を判読し、崖崩れの状況(発生した位置や規模など)を調べることを行ってきました。ただし、この段階では、崖崩れが起こった斜面が、どの位の傾斜(角度)であったのかという詳しい情報までを短時間で調べることは不可能でした。

航空レーザ測量システムによる高さデータを用いますと、左図の左側に示すように斜面の傾斜を瞬時にコンピュータで計算し傾斜区分図として表示できます。これと右側の崩壊している斜面(写真で白く写っているくさび状のところ)を重ね見比べれば、今回の地震では傾斜が45度以上の斜面で、崖崩れが多く起こっていることが直ぐにわかります。また、左側を見ますと傾斜45度以上の斜面が海岸線に沿って帯状につながっている(赤茶色のところ)のがわかり、住民の方の避難や道路の交通規制など2次災害防止の対策を検討する際の貴重なデータとして活用できます。(ArcView使用)


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