DXの取り組み

パスコは、事業ビジョンであるパスコグループ2040ビジョン「We Map the Future ~未来を描け!~」の実現に向け、DXを重要な経営戦略として推進しています。

私たちを取り巻く社会は、少子高齢化や人口減少、社会インフラの老朽化、気候変動による災害の激甚化など、大きな変化の中にあります。これらの社会課題は、一つひとつが複雑に関係し合い、将来に向けてより高度な意思決定が求められる時代を迎えています。

パスコは創業以来、「はかる」技術を通じて社会基盤を支えてきました。これからは、社会を測るだけでなく、変化を可視化し、未来を予測し、より良い行動を支援することが求められています。

私たちはDXを単なるIT化ではなく、社会課題を解決するための企業変革と位置付けています。空間情報とデジタル技術を融合し、社会の未来を描き、新たな価値をデザインすることで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

代表取締役社長:高橋 識光

DXの方針

経営ビジョン

パスコグループ2040ビジョンにおいて、人と自然と技術が共生し、誰もが安全・安心と豊かさを実感できる社会の実現を目指しています。その実現に向けて、空間情報活用を社会課題解決の基盤と位置付けています。
私たちが目指すのは、社会の現状を正確に捉え、将来の変化を予測し、社会課題を解決する企業です。少子高齢化、インフラ老朽化、気候変動といった社会課題に対し、パスコグループ2040ビジョンで掲げる「未来を描く」を実現するため、空間情報を一層高度に活用する社会課題解決型企業を目指します。

ビジネスモデルの方向性

パスコは、「測る」「予測する」「共創する」を通じて社会の未来をデザインする企業を目指します。
衛星、航空機、ドローン、各種センサーによって社会を継続的に測り、多様なデータを統合して状況を可視化します。そしてAIやシミュレーション技術を活用して未来を予測するとともに、その課題解決策を提示し、自治体や企業、地域社会と共創しながら新たな社会価値を創出していきます。
リアル空間とデジタル空間を連携させ、継続的な社会課題解決と価値提供へ。これがパスコの目指すビジネスモデルです。

DX戦略

パスコグループ2040ビジョンの実現に向け、パスコは「測る」「予測する」「共創する」「価値をデザインする」という4つの観点からDXを推進します。

測る:社会を見える化する

パスコは創業以来培ってきた測量・計測技術を基盤に、衛星、航空機、MMS(モバイルマッピングシステム)、ドローン、各種センサーを活用し、国土や都市、インフラ、自然環境を継続的に把握しています。近年はドローン搭載型グリーンレーザー計測システムや車両搭載型計測システムなど新たな計測技術の実用化を進めることで、従来取得が困難であった空間情報の取得と活用を可能にしています。これらの取り組みにより、社会課題の発見や変化の兆候をいち早く捉え、社会の基盤となる情報の提供を進めています。

予測する:未来の選択肢を広げる

取得した空間情報とAI、シミュレーション技術、デジタルツインを組み合わせることで、将来発生しうる変化やリスクを予測します。インフラ老朽化への対応では、空間情報の「変化」をAI技術によって抽出・解析することで、効率的かつ高付加価値なサービス創出を進めています。また、河川氾濫リスク分析やインフラ監視の高度化にも取り組み、災害リスクの低減や効率的な維持管理を支援しています。さらに、3次元地理空間データ配信プラットフォーム「TerraVerse」の展開など、現実空間をデジタル空間上で再現することで、未来の課題を予測し解決に貢献します。

共創する:社会課題解決の輪を広げる

複雑化する社会課題の解決には、多様なプレイヤーとの連携が不可欠です。パスコは自治体、企業、大学、研究機関、セコムグループや伊藤忠商事グループとの共創を推進しています。これまでにも、防災コンソーシアム(CORE)への参画、海外企業との協業による高精度航空写真撮影、新たなリスク情報プラットフォーム構築、衛星データサービス事業の創出など、多様なパートナーとの連携を進めてきました。今後も空間情報を共通言語として、社会課題解決に向けた共創を推進していきます。

価値をデザインする:社会課題解決につながる事業変革

パスコは、空間情報を活用し社会課題解決をリードする企業を目指しています。防災・減災、インフラマネジメント、環境・脱炭素、地域活性化などの分野において、空間情報を活用したサービスの拡張を進めています。リスク情報プラットフォームやインフラ管理サービス、衛星データ活用サービスなど、社会や顧客の意思決定を継続的に支援するビジネスモデルへの変革を目指しています。

DX戦略推進体制・人材育成

パスコでは、DXを経営上の重要課題として位置付け、経営層のリーダーシップのもと全社横断で推進しています。

事業部門と情報システム部門や戦略部門が連携しながらDX施策を推進し、経営会議等を通じて進捗状況や成果を継続的に確認しています。また現場と経営をつなぐ体制を構築し、必要に応じて取締役会へ報告することで、継続的な改善とガバナンスの強化、事業環境の変化に応じて改善を図っています。

人材育成では、空間情報とデジタル技術の融合を担う人材の育成に取り組んでいます。特にAI人材育成については、AIリテラシー教育から機械学習の実践教育まで体系的な育成を進めてきました。また、AI実践チャレンジプロジェクトなどを通じて、技術習得だけでなく実業務で活用できる実践力の向上を図っています。

ITシステム環境整備

パスコでは、DXを支える基盤として、衛星画像・航空写真・3次元データ・GIS基盤などの多様な空間情報を一元的に活用できる「空間情報プラットフォーム」の整備と基幹システムの刷新を進めています。

また、中期IT計画に基づき情報インフラの再整備を推進するとともに、老朽化した業務システムの刷新を進めています。これにより、生産性の向上、働き方改革、ガバナンス強化を実現し、事業環境の変化へ柔軟に対応できる基盤構築を進めています。さらに、クラウド環境やAI活用基盤の整備に加え、本社機能の集約や生産拠点整備なども含めた全社最適のデジタル基盤整備を推進しています。

パスコはこれらの取り組みを通じて、社会の変化に対応できるデジタル基盤の高度化を進めています。

DX指標

パスコでは、DX戦略の進捗と成果を継続的に確認するため、以下の指標を設定しています。

測る
  • 空間情報データ活用案件数
  • 高度解析案件数
共創する
  • 共創プロジェクト数
  • 新規パートナーシップ件数
予測する
  • AI活用案件数
  • シミュレーション活用案件数
価値をデザインする
  • 新規サービス創出件数
  • ストック型売上高
人材
  • AI教育受講者数
  • 専門資格保有者数
 

これらの指標を通じて、DX戦略の成果を把握するとともに、継続的な改善につなげています。
なお指標は継続的にモニタリングいたしますが、公開内容については別途整理いたします。

サイバーセキュリティ

パスコは、空間情報を安全かつ信頼性高く提供するため、情報セキュリティを重要な経営課題として位置付けています。

情報セキュリティ管理マニュアルに基づく情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を運用し、2002年よりISO認証を取得・維持しており、毎期に内部監査、外部審査を実施し、マネジメントシステムおよびその運用の適合性、有効性、順法性を満たしているかを明確にしています。
また情報セキュリティ基本方針に基づき、情報資産の保護、サイバー攻撃への対策、従業員教育、セキュリティ監査を継続的に実施しています。

引き続きDX推進の基盤となるデータの信頼性と安全性を確保することで、お客様や社会から信頼される企業であり続けます。

AIガバナンス

パスコは、AIを活用した業務変革や価値創出を推進する一方で、適正かつ責任あるAI活用を実現するため、AIガバナンスの強化に取り組んでいます。2024年6月には「パスコAI倫理原則」を制定し、公平性、説明責任、透明性をはじめとしたAI活用の考え方を定めました。

また、関連規程への反映を進めるとともに、「生成AI協議会」を設置し、生成AIの利用ルール整備、リスク管理および活用促進に取り組んでいます。引き続き、AIの利便性と信頼性の両立を図りながら、安全・安心なAI活用を推進し、DXの加速と社会課題の解決に貢献してまいります。

DX認定

2022年取得、2024年継続認定「DX認定事業者」認定

DX認定制度とは、DX推進の準備が整っていると認められた企業を国が認定する制度です。