中期経営計画
株主の皆様へ
中期経営計画の策定に当たって
2018年5月、「当社の技術で何ができるのか」から「社会の課題解決のために何をすべきなのか」へ発想を転換し、きめ細かな戦略を展開するため、「パスコグループ中期経営計画 2018-2022」を策定、「持続的な企業成長に向けた利益体質への変革」をテーマに、事業戦略の転換、将来への投資を実施することを定め取り組んでまいりました。
この5年間、2019年12月に最初の感染者が報告された新型コロナウイルス感染症の影響は、世界中で新たな社会様式への変化をもたらしました。また、2022年2月に開始されたウクライナ侵攻に端を発する資源価格上昇による物価高騰や円安など、今もなお、先行き不透明な状況が続いております。
一方、自然災害の激甚化に伴う防災・減災対策や、公共インフラの老朽化対策など、持続可能な社会のために全国規模でさまざまな改善・強化策が推進され、空間情報技術が貢献できる事業領域は拡大してまいりました。また、民間企業や行政機関などのあらゆる組織において、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の取り組みが活発化し、AI・IoT・ICT などを活用した業務の効率化や省力化が推進されております。
当社は 2023年4月7日付「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」にて適時開示いたしましたとおり、特別調査委員会より利益の繰り越しに関する不適切な会計処理に対する調査報告書を受領したことを受け、調査報告書において指摘された原因分析と再発防止策に関する提言を真摯に受け止め、検討を重ね、今後取り組むべき再発防止策を策定いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、過去の不祥事を二度と繰り返さないよう、社会の一員として、その存在を期待され、持続可能な地球環境の創出及び社会基盤の構築に貢献するため、経営の健全化と事業を通じて社会に貢献することを主眼に、次期中期経営計画(2023年度~2025年度)を策定いたしました。
今後も、ステークホルダーの皆様におかれましては、一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
2023年8月
代表取締役社長 高橋 識光