パスコグループ中期経営計画2023-2025
1)策定の考え方
パスコの経営理念では、
空間情報事業を通じて、安心で豊かな社会システムの構築に貢献する
社会的に公正であることを判断基準として、法令遵守、社会倫理を尊重し、常に正しさを追求する
お客様の信頼を誇りに、最高レベルの空間情報を提供する
と定めています。
2017 年には、「地球をはかり、未来を創る ~人と自然の共生にむけて~」を経営ビジョンに掲げ、空間情報事業を通じて、自然環境や社会と共存し、持続可能な社会の一員として企業活動を持続的に発展させていくことを目指しています。
本中期経営計画(2023~2025 年度)の策定に際して、前中期経営計画(2018~2022 年度)の間に顕在化した課題への対策を盛り込みます。
さらに、経営理念と経営ビジョンに再び立ち返り、真に存在を期待される企業としての経営の健全化と、持続可能な社会の発展に貢献するための事業成長の方針について策定いたしました。
2)基本方針と計画構成
基本方針
“真に信頼される企業経営”への変革を第一に、
空間情報の活用による新たな市場戦略の礎を築く
計画構成
経営の真価計画
社会に存在を期待され、持続可能な企業経営を維持するため、経営理念を重視し た健全な経営を遂行するための計画を定め、パスコの真の価値を再構築する
事業の進化計画
持続可能な地球環境の創出及び社会基盤の構築に貢献するため、3つの“しんか (深化・伸化・新化)”計画を策定し、空間情報事業の拡大・成長を目指す
3)経営の真価計画
経営の真価計画
社会に存在を期待され、持続可能な企業経営を維持するため、経営理念を重視した健全な経営を遂行するための計画を定め、パスコの真の価値を再構築する
公正・公平な業務姿勢の徹底
不適切会計事案をふまえ、経営理念に立ち返り、明確な基準にもとづく公正・公平な業務姿勢のさらなる徹底を図り、安定した業務環境の構築を目指す
<主な施策>
- リスクマネジメント・コンプライアンス研修等を通じた意識改革の徹底
- 風通しの良い自由闊達な組織風土の醸成
- 内部統制システムの強化等による不適切会計事案の再発防止策の実行
- 人事異動の促進や人事評価制度の改善による人事制度の抜本的な見直し
ステークホルダーとの信頼構築
持続可能な企業経営の姿勢や活動状況を社会に示し、約束することで、ステークホルダーとの信頼関係を醸成。情報発信のスタイル、表現方法を磨き上げ企業価値の向上を目指す
<主な施策>
- 法定開示の確かな実践による情報開示の公平性を維持
- 法定外開示の充実による企業情報の発信を強化
- 事業(製品・サービス含む)PRのメディアミックスを実践
価値創造型人材の育成
最高レベルの空間情報を提供するために、真の適材適所の人事戦略とともに、未来力をもつ価値創造型の人材の育成を目指す
<主な施策>
- Smart Work and Full Lifeの実現
- 戦略的な人材育成プログラムの導入
- 女性を始めとする多様な人材が活躍する組織文化の創生
パスコDXの強化
サイバー攻撃への対応を含む情報セキュリティ強化、多様な働き方に対応するための管理や事務処理の自動化・省力化により、安全・快適な事業環境を目指す
<主な施策>
- リモート業務環境の整備、社内情報共有基盤の強化
- 情報セキュリティなど様々なITリスクを踏まえた耐性強化
- パスコデジタル変革により業務の効率化・標準化を進め全体最適を実現
環境に配慮した事業活動への転換
空間情報事業を通じて安心で豊かな社会システムを構築する中で、低炭素社会の実現に向けて、企業活動における明確な目標を設定し達成を目指す
<主な施策>
- 当社における温室効果ガス排出量の定量的な把握
- 温室効果ガス削減量の目標値・実施施策の策定
- 脱炭素・生物多様性の戦略、目標、進捗の対外的な公表
4)事業の進化計画
事業の進化計画
持続可能な地球環境の創出及び社会基盤の構築に貢献するため、3つの“しんか(深化・伸化・新化)”計画を策定し、空間情報事業の拡大・成長を目指す
既存事業の革新・強化「深化」
既存事業(受託事業)に革新的な技術やプロセスを導入し、高い技術力の維持、事業の拡大とともに、生産効率や品質の向上を図る
<主な施策>
- 革新的技術やプロセスの導入により既存事業の効率化・高度化を実現
- 品質・生産性向上に繋がる事業運営体制の構築
- お客様との”Win-Win” を向上
持続可能な事業の拡大「伸化」
新たにパスコの存在意義を発揮できる市場領域の拡大を図るとともに、継続契約型サービス事業の充実を目指す
<主な施策>
- サービス・プロダクトラインナップの充実・強化
- 新たな事業ポートフォリオの拡大を推進
- 継続型ビジネスの促進
多様性による新たな事業創造「新化」
従来発想の範囲にとどまらない多様な人材、組織との融合により、新たな事業創造に向けた活動を継続的に行い、革新的な商品やサービスを創出する
<主な施策>
- テクノロジープラットフォームビジネスの具体化
- クロステックビジネスの具体化
- 新たな空間情報サービス開拓への挑戦
- 積極的な事業投資、アライアンスによる事業成長、 M&Aによる事業の早期実現
3つの“しんか”を促進する基盤技術×先進技術の強化
積極的な投資によって、パスコの強みである空間情報の基盤技術(はかる・くらべる・みせる)をさらに磨くとともに、先進センシング技術や強いAI技術、XR技術などの先進技術の基礎研究・開発を強化し、自動化や超空間、未来予測などの空間情報のイノベーション(つなぐ・ひろめる・いかす)を実現する
<主な施策>
- 先進技術の活用によるDXの推進
- 基礎研究等におけるリソースの強化
- 技術の連鎖による事業創出力と生産性の向上
3つの“しんか”で事業を拡大
5)目指す姿
空間情報イノベーションにより「Growing Real Map」構想を具現化
6)目標数値
数値目標
「パスコグループ中期経営計画 2023-2025」の3か年を将来の飛躍に向けた真の価値を再構築する期間と位置付け、主に人的資本や事業進化、経営基盤強化に向けて総額120億円(直近3か年より約30%増) の投資を計画し、下記の数値目標を目指してまいります。
経営指標 | 2025年度目標 | 備考 |
---|---|---|
連結売上高 | 600億円 以上 | 影響度の高い政府動向や 社会情勢に着目 |
連結営業利益率 | 8.0% 以上の 安定的確保 |
持続的な企業成長に向けて 安定的に利益を確保 |
ROE (自己資本利益率) |
10.0% 以上 | 資本効率性を重視しつつ 株主還元を意識 |
連結売上高 | |
---|---|
2025年度目標 | 600億円 以上 |
備考 | 影響度の高い政府動向や社会情勢に着目 |
連結営業利益率 | |
2025年度目標 | 8.0% 以上の 安定的確保 |
備考 | 持続的な企業成長に向けて安定的に利益を確保 |
ROE(自己資本利益率) | |
2025年度目標 | 10.0% 以上 |
備考 | 資本効率性を重視しつつ株主還元を意識 |