測量・計測技術船舶
ナロー
マルチビーム
水中音響探査システムで水底を3次元で計測
パスコはナローマルチビーム探査システムで港湾や海岸、ダム湖などの深浅測量を実施。
3次元の水中地形(水底)データを作成するなど、水域行政の支援を行っています。
ナローマルチビーム探査システム
ナローマルチビーム探査システムは、低コスト、高品質な3次元水中地形(水底)データを提供するとともに、防波堤などの水中施設の老朽化、欠損などのチェック・保守管理にも役立ちます。さらに、パスコでは、ナローマルチビーム探査システムによる水底の堆砂量や変動量の推定だけでなく、3D-GIS(3次元地理情報システム)を用いた3次元水底変動量解析技術により、従来の深浅測量調査手法で得られた水深データの有効活用も提案しています。
- 精密地形測量技術を活用したダム湖地形測量、ダム堆砂量調査
- 精密面的測量技術を活用した海岸地形測量、海岸浸食調査、河口流出土砂量調査
特長
面的な詳細地形(3次元水中地形)の取得
- 従来手法(シングルビーム):直下方向へ1本の音響ビームを発振することで、船舶航行に合わせて線的に地形データを取得。マルチビーム:扇状に複数(~1056本)のビームを発振することで、未測部分なく高密度な地形データを取得することが可能
- マルチビーム測深の実施により、面的で詳細な計測が可能
- 詳細地形を把握する場合は、シングルビームを活用し細かい測線を設定して計測するより効率的で安価に地形データを取得できる
2時季の重ね合わせによる差分抽出
- 取得した2時季の3次元データを重ね合わせることにより、地形の差分を視覚的に分かりやすく抽出することが可能
例:堆砂/侵食量調査、施設変状規模調査
航空レーザ測深機との併用
測量船が進入できない浅瀬や岩礁エリアの水中地形を効率的に、安全に、かつ高精度に計測することが大きな課題でした。航空レーザ測深機(ALB:Airborne Laser Bathymetry) は、これらの課題を解決する技術として期待されています。 パスコは航空レーザ測深機(ALB:Airborne Laser Bathymetry)を所有・運行しており、河口部や岩礁、リーフ、浅瀬など、船舶の進入が困難な水底部の3次元計測の補完が行えます。
パスコが使用する機材
パスコでは、NMB測深機を多数保有しています。計測対象地区の現地条件に応じて、適切な機器を選定することにより、高精度な地形データを取得します。
Seabat T50-P
測深能力(深部計測)に優れています。ビーム本数も多く、最も高精度・高密度な地形データ取得が可能です。
NORBIT iWBMNS
測深能力の面で「SeabatT50-P」より多少は劣るものの、広いスワス幅や小型軽量な特徴を有し、浅所部での計測で効力を発揮します。
SONIC2024
運用面やコスト面など、バランスの良い標準機です。