上水道・下水道事業支援

社会や住民生活に欠かすことのできない水道事業。パスコでは、設計や台帳整備はもちろん、維持管理計画の策定や、DXへの取り組みまで、さまざまなフェーズにおいて、最適化・効率化のご提案をしています。とくに近年、社会的にも注目されているインフラの老朽化問題や災害の激甚化への対応など、多方面から上水道・下水道事業を支援いたします。

「空間情報」×「コンサルティング」で“持続可能”な上下水道事業を支援

上下水道事業は、施設の劣化が増加する一方で厳しい財政事情や人員削減、短い人事異動サイクルなど、職員一人一人の負担が増大しています。パスコは測量、計画・設計、施工、維持管理といった上下水道事業運営に関わる各場面の空間情報を用いて、受発注者双方のフロントローディングを実施し、業務プロセスの効率化を図ります。

測量・台帳整備

上下水道事業運営を効率化し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていくには、基盤情報を含めた施設情報を管理・取得することが重要となります。
測量から台帳作成、台帳システムの提供を含めた上下水道台帳に関わるマネジメントサイクルをご提案・ご提供致します。
工事の竣工情報からの台帳図作成はもちろん、紙ベースの台帳から電子台帳への移行、不明管や開発工事等で移管された施設の測量を含めた台帳作成の対応が可能です。測量に関しては、通常のレーザー測量はもちろん、車両を利用したMMSによる計測など様々な計測手法を活用し、より精度の高いデータ作成が可能です。また、LGWAN-ASP方式に対応したクラウド型の台帳システム「PasCAL for LGWAN」を提供。下水道施設の点検・調査や修繕・改築、さらには経営管理といった実務の効率化を図ることができます。

測量・台帳整備

ストックマネジメント計画

限られた予算内で上下水道施設の運営を行うためには、計画的な修繕・改築を推進し、広域的な視点から現況の分析・評価を行い、ストックマネジメント計画を実行することが重要です。
改築事業のシナリオ設定や、点検・調査計画、修繕・改築計画における優先順位を決定するためには、将来の劣化状態の予測(劣化予測)を行うことが有効です。劣化状態の空間的分布を把握することで、リスクを評価します。各種データを利用した劣化予測モデルの高度化や、エリア全体における劣化傾向の可視化など、効果的な計画策定に資する分析が可能です。調査記録やストックマネジメント計画の年度・予算情報など、各種調査・計画から維持管理までの多様な下水道情報を下水道マネジメントシステムで管理することで効率的な下水道事業運営が可能となります。

ストックマネジメント計画

広域化・共同化支援

自治体連携や施設の共同利用化により、広域に配置された下水道施設を効率的管理するために下水道マネジメントシステムによる広域化・共同化の支援を行います。
自治体ごとに整備した形式の異なるGISデータを集約して共通システムで一元管理するため、データの集約・変換をサポートし、統合データベースの構築を支援します。広域化・共同利用化に関わる全ての自治体が閲覧でき、現場(屋外)でも利用可能なシステム環境を提供します。
共通フォーマットで一元管理することで施設のみならず下水道事業運営の連携促進が行えます。また、調査や電子化にかかる費用を低減することが可能となります。

広域化・共同化支援

ICT・DX支援

下水道事業の効率的な運営のため、下水道マネジメントのICT・DXが重要となります。下水道の施設情報を3次元化することで測量・設計・施工・維持管理の高度化が可能となります。
3次元データの取得からモデル化、ICT維持管理の提案を含めた下水道施設の効率的なマネジメントサイクルの確立へむけた支援を実施します。従来まで管理されていた2次元データから3次元データへの変換について、計画作成、測量、モデル化、データ連携といったすべてのステップをトータルで支援します。既存資料の電子化を合わせて行うことで、上下水道マネジメントサイクルのフェーズに応じた、すべてのデータの連携が可能となります。
また、住民生活に深くかかわる、浸水想定区域や液状化範囲、避難所情報など、あらゆる情報を重畳し、可視化することができ、わかりやすい情報サービスの提供が可能となります。

ICT・DX支援

国土強靭化・流域治水

近年、国土強靭化が推進されるなか、気候変動の影響等により頻発化・激甚化する水災害についても対応が求められています。そこで、河川流域全体のあらゆる関係者が協働して、流域全体で水害を軽減させる流域治水への転換を加速させる必要があります。
浸水シミュレーションは、時間的・空間的な分布を持つ降雨を排水区のモデルに与えて、その排水区の特性を反映した流出・氾濫現象を解析することにより、精度の高い浸水状況を把握することができるため、浸水発生要因や重点的に対策を行うべき区域を設定することができます。
また、管渠内の流れの状態と連動した地表面の氾濫状態を評価できることから、増補管や貯留・浸透施設等の対策施設を組み込んだモデルを構築して、想定されるあらゆる降雨条件についてシミュレーションを行うことで、最適な対策シナリオの検討が可能であり、時間軸を考慮した効率的かつ効果的な整備計画の立案が可能です。

国土強靭化・流域治水

効率的な施設管理支援

技術者の高齢化、人材の不足・技術力の低下が生じているなか、サービスレベルを低下させず同等のレベルでの維持管理が求められています。建設業では生産性の向上があまり進んでおらず、他の業界と比較して相対的に生産性が低下しています。
維持管理の効率化を実施していくためには、現在まで実施されていた業務プロセスに生じる時間を軽減することで上下水道事業運営への貢献が可能となります。
位置情報及び全天球画像を用いて施設管理を実施することで視覚的に施設情報の確認が可能となります。また、ストック情報や点検・故障・修繕履歴を紐づけることで帳票や写真帳で行っていた管理の高度化を図れます。

効率的な施設管理支援

雨天時浸入水対策

下水道管渠施設で発生する雨天時浸入水は、雨天時の突発的な流量増加や地下水浸入による恒常的な処理水量の増大や溢水が乗じる要因となります。
雨天時浸入水対策においては、広域のエリアから詳細流域へ絞り込んで対策を実施していくことで問題を解消していくことが可能となります。
流量計測・水位計測結果より、解析を行い雨天時浸入水の浸入経路の推定が可能となります。ガイドラインに準じた解析と独自の解析を併用して実施することでより詳細な状況の解析が把握できます。
雨天時浸入水対策の計画から対策検討まで一体的な対応が可能です。

雨天時浸入水対策

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