林業の成長産業化と森林資源の適正管理を支援

航空レーザ計測など空間情報技術を駆使

空間情報とコンサルタントで森林管理を支援

戦後造成された人工林の約半数が主伐期を迎えつつある状況の中で、森林経営や管理の適切な実施を支援するためパスコは空間情報活用の切り口からアプローチします。森林資源量の調査や森林資源情報(森林簿情報)・林地台帳の整備・有効活用など、森林・林業に関する業務にパスコの知見と技術をお役立てください

森林経営・林業のあるべき姿の実現を目指す

パスコは高度な計測技術や空間情報解析技術などを駆使し、森林経営・林業に関連する業務に幅広く携わっています。2019年4月に「森林経営管理法」が施行され、「森林環境税及び森林環境譲与税」が創設されたことにより、林業の成長産業化と森林情報の適切な管理が求められ、施業の集約化による間伐や路網整備などによる効率的な森林整備が必要となります。

パスコは、航空レーザ計測を用いた資源量調査や効率的な意向調査、森林経営計画をはじめとする各種計画の策定から、「スマート林業」実現に向けたICT等の導入・運用支援まで新たな森林管理システムの実現に向け、自治体、林業事業体等における各種業務を支援します。

計測から調査計画・ICT利活用まで森林関連業務を支援

  • 多くの林政業務に携わってきた実績やノウハウから支援する効率的な森林経営管理制度(新たな森林管理システム)への取り組み
  • 高度な計測技術を持つパスコだから貢献できる森林資源量調査・境界の明確化
  • 多くのGIS(地理情報システム)導入実績を持つパスコだからできる森林資源情報整備・林地台帳整備
  • 自治体の業務に幅広く精通するパスコだからできる森林経営計画・森林経営権集積などの各種計画策定支援
  • 総合力を活かした森林・林業に関る調査
  • 「スマート林業」実現に向けた、充実したICTの導入・運用支援

森林経営管理制度(新たな森林管理システム)への取り組み

森林経営管理制度では、適切な経営管理が行われていない森林に対して「経営管理権」を設定する際には、対象となる森林所有者への意向調査を行う必要があります。意向調査には、「林地台帳」、「森林簿情報」など、基礎資料の整理と精緻化が不可欠であり、自治体の実施体制などを勘案し、毎年計画的に取り組むことが求められます。

<意向調査準備・意向調査を支援>

意向調査を毎年計画的に実施するため、意向調査準備にて林地台帳、森林簿情報、施業履歴などを基に森林の現状を把握し、地域の実情を踏まえた効率的な意向調査実施を支援します。

パスコが支援する効率的な意向調査

  • 地域の状況に合わせた意向調査の実施を支援
  • 森林組合等の地域精通者との共同実施も可能
  • 高精度航空レーザ計測、リモートセンシング、GISを用いて、森林現況を精緻に把握することで、意向調査を効率化
  • 森林クラウドにより情報の管理・運用の最適化を実現
森林クラウドにより意向調査進捗を管理
森林クラウドにより意向調査進捗を管理

森林資源・地形解析

森林経営管理制度では、適切な経営管理が行われていない森林に対して「経営管理権」を設定する際には、対象となる森林所有者への意向調査を行う必要があります。意向調査には、「林地台帳」、「森林簿情報」など、基礎資料の整理と精緻化が不可欠であり、自治体の実施体制などを勘案し、毎年計画的に取り組むことが求められます。

<森林整備を効率化する航空レーザ計測>

効率的な計画策定や、境界の明確化、間伐・路網整備に取り組むためには、基礎情報としての森林資源の質・量・位置を正確に把握することが欠かせません。パスコの高精度航空レーザ計測技術を活用した森林資源調査では、広域な森林の資源量及び整備の状況と生産活動に影響する地形条件を短期間で把握することが可能です。

パスコの高精度航空レーザ計測の特長

  • 地盤面と林床植生の標高差を詳細に捉える波形記録方式
  • 樹林帯で地盤面を捉えるための高密度計測
  • 対象地の地形・気象特性や植生繁茂の時期を踏まえた計測計画
最新の航空機搭載型レーザで高密度・高効率に計測
最新の航空機搭載型レーザで高密度・高効率に計測

<持続的な資源利用を前提とした解析・分析>

効率的な現況把握と併せて、森林管理や生産活動に向けた多様な分析・解析を実施します。樹木の本数や標高だけでなく、樹種や樹齢、枝葉や幹の生育状態など、森林内部の特徴までを解析・分析する資源量調査で効果的な路網設計のほか、間伐が必要な森林や適切な間伐実施時期、材積を定量的に判断できます。パスコの解析・分析技術で持続可能な森林管理や森林経営を支援します。

利用可能な森林資源の分布図や数量表
利用可能な森林資源の分布図や数量表

衛星とAIで自治体の森林管理業務を効率化

<衛星を活用した森林変化情報サービス>

2017年度に施行された改正森林法により、森林所有者は伐採・造林届に加え、再造林後の状況報告も義務化されました。これにより自治体は、状況報告書の記載内容と伐採造林届および各種計画との照合や現地確認が必要となり、それに係る手間やコストの簡略化と届出制度の継続的な運用の実現が課題となっています。
パスコでは、衛星画像とAI判読技術を用いた変化情報を提供する「森林変化情報サービス」により、自治体の森林管理業務の効率化を支援します。

▼衛星を活用した森林変化情報サービスの詳細
https://www.pasco.co.jp/products/sate_shinrin/

衛星×AIによる森林変化情報の抽出
衛星×AIによる森林変化情報の抽出

林地台帳の整備

<自治体の状況に応じた林地台帳整備>

所有者の所在が不明な森林や、林地の境界が不明確な森林は、意向調査をはじめとする森林経営管理や森林整備、管理を行う上での課題となります。林地台帳の整備は、所有者情報を適切に管理するとともに、境界の明確化や施業集約化等に役立ちます。
パスコは、森林関連業務のノウハウや、幅広い自治体業務支援のノウハウを基に、自治体の状況に応じた最適な林地台帳の整備手法を提案します。都道府県が管理する森林簿とのデータ結合や、法務局で管理されている登記簿データの変換など、関係主体が保有する情報を共有するための仕組み、ノウハウで森林管理を支援します。

林地台帳データベースの内部構造例
林地台帳データベースの内部構造例

森林境界明確化

<森林境界保全図素図>

森林境界が明らかであることは森林集約化や森林整備・路網整備の促進の前提条件となっている一方、森林所有者の森林に対する関心の低下や、高齢化などにより境界がわからない森林が多くあります。

パスコでは公図などの基礎資料、航空レーザ測量成果を活用した地形図や林相識別図、現地調査で得られた境界標等の位置情報を総合的に活用した客観的情報に基づく森林境界保全図素図の作成を支援します。

CS立体図を活用した森林境界保全図素図の作成
CS立体図を活用した森林境界保全図素図の作成

<SmartSOKURYO POLE利用サービス>

森林境界を調査するための現地調査では、これまで一般的にコンパス測量で行われてきました。コンパス測量の正確な実施には、熟練の技術者や複数の作業員が必要です。また、近年普及したハンディGPSは、操作が簡単である一方、森林内での精度に問題がありました。

パスコのSmartSOKURYO POLE利用サービスは、森林内での利用に適した2周波マルチGNSSレシーバを採用した現地調査ツールに加え、パスコ独自開発の現地調査アプリがプレ・インストールされたスマートフォン、その他必要な通信費なども含め、期間定額料金でご利用いただけるサービスです。

森林組合をはじめとする、森林境界明確化事業に携わる事業体の方々の効率的な現地調査を支援します。

▼SmartSOKURYO POLEの詳細
パンフレットダウンロード

多くの衛星測位システムが利用可能
多くの衛星測位システムが利用可能
使用イメージ ナビゲーション機能も搭載
使用イメージナビゲーション機能も搭載

「スマート林業」に向けたICTの導入・運用支援

<森林クラウド(森林GIS)>

パスコでは、利用者の多種多様なニーズに応える森林クラウド(森林GIS)を提供し、森林資源情報の精度や価値を高め、業務効率の向上を支援します。森林クラウドは、新たな森林管理システムを導入する上で必要な森林情報の管理や、複数の関係主体が係る情報共有の円滑化を実現します。ネットワークを介してブラウザのみでご利用いただくことができ、操作性と機能性を徹底追求した充実のサービスです。

クラウド型のGISで自治体と林業事業者で情報を共有
クラウド型のGISで自治体と林業事業者で情報を共有

<3次元情報を活用>

大容量のレーザ計測成果を軽快な操作感で鳥瞰表示できます。
360度の回転や拡大縮小など、見たい箇所を自在に表示でき、地形的特徴等を含めた森林の状況を、視覚的に確認することができ、森林境界の明確化や森林所有者との合意形成に役立ちます。また、縦横断線を作成でき、路網整備や間伐計画の立案にもご活用いただけます。

3次元表示ソフト「3次元Viewer」
3次元表示ソフト「3次元Viewer」