港湾施設・漁港施設・海岸保全施設の維持管理

パスコは、施設管理者による「適切な維持管理による安全・安心の確保」をサポートするため、港湾・漁港・海岸保全施設の維持管理の各フェーズ(施設点検、対策検討、計画の策定・見直し、維持管理情報の管理)に向けて、総合的な支援体制を整備しています。

パスコの「港湾・漁港・海岸保全施設の維持管理」支援

港湾施設や漁港施設、海岸保全施設は、波の力や海水に含まれる塩分など、施設の維持という点では厳しい環境に置かれています。また、施設の一部や全体が海中にあったり、陸岸から離れた場所に設置されていたりと、目視だけでは簡単に現況を把握できない部分も多く存在します。
パスコは、施設管理者による「適切な維持管理による安全・安心の確保」をサポートするため、港湾・漁港・海岸保全施設の維持管理の各フェーズ(施設点検、対策検討、計画の策定・見直し、維持管理情報の管理)に向けて、総合的な支援体制を整備しています。

パスコの総合支援方針

  • 点検や対策工法の検討から、計画策定、情報活用までを総合的に支援します。
  • 国や自治体が示すマニュアル等を踏まえ、対象区域や各施設の特性に最適な維持管理を提案します。
  • 最新の調査技術や省人化を図った効果的な調査手法を提案し、調査費用の軽減に努めます。
  • “将来”の港湾施設・漁港施設・海岸保全施設の維持管理に向けて、点検管理データベースの他、パスコの基盤技術(計画・設計・ASM、3次元測量、ICT)活用による研究開発を積極的に実施します。
施設の維持管理フェーズと主な支援メニュー
施設の維持管理フェーズと主な支援メニュー

【点検診断】作業の効率化と安全確保

港湾・漁港・海岸保全施設の維持管理においては、各施設の必要機能の維持に向け、現況(変状、劣化度、置かれている環境等)把握を目的とした巡視(パトロール)、異常時点検(臨時点検)、定期点検を実施します。これらの点検では、点検の種類や実施目的、施設の状況に応じた調査(測量や目視調査、潜水調査、詳細部材調査等)を行い、その結果に基づいて施設の健全度を評価します。
パスコは、創立時より培ってきた測量調査技術を活用し、点検作業の効率化と安全性向上を図っています。

(1)最適な点検調査の立案

創立時より培ってきた様々な測量調査技術を活用し、対象区域や施設、周辺環境を考慮して、最適な点検調査を提案します。
特に離岸堤など沖側に設置された施設や、一部または全体が海面下に没している施設等については、点検作業の効率化や安全性向上において、新技術を用いた点検手法が有効となる場合が多くあります。UAVや水中ドローン、水中3Dスキャナ、レーザ測深や音響測深、レーダ探査、音響探査など、パスコの備える様々な点検技術をぜひ活用してください。

調査手法を組み合わせて最適な点検調査を提案
調査手法を組み合わせて最適な点検調査を提案

(2)新しい点検技術の開発

パスコは、点検作業の効率化・省力化を目指して、技術開発を続けています。図に示す技術開発例では、画像解析技術やAIの適用により、点検時に得た対象施設の3次元空間情報を解析して、劣化や変状の兆候を効率的に判別・計測します。

技術開発例:防波堤の3Dモデリングとひび割れ解析
技術開発例:防波堤の3Dモデリングとひび割れ解析

【対策検討】健全度低下施設に向けた迅速な対策検討

対策工法検討を見据えた点検調査を提案するとともに、点検結果にもとづき補修が必要と判断される土木構造物については、専任技術者より対策工法案やその補修設計を提案いたします。

施設健全度低下に対する対策検討の例
施設健全度低下に対する対策検討の例

【維持管理計画・機能保全計画・長寿命化計画の見直し】「予防保全型」の維持管理

港湾施設・漁港施設・海岸保全施設の機能の安定的確保は、利用者ひいては国民の安全・安心に直結します。このため施設管理者は、日々の点検などによって各施設の老朽化状況、利用状況などを把握しながら、各施設の修繕・更新を予防的かつ効率的に行うことにより、管理コストの平準化と施設の延命化を図っています。この維持管理について、基本的な考え方や点検、修繕に関する計画などを定めた計画が、港湾施設の維持管理計画(長寿命化計画)や漁港施設の水産基盤機能保全計画、海岸保全施設の長寿命化計画です。
予防保全型の維持管理においては、持続可能なメンテナンスサイクルの実現が重要であり、日常的に蓄積された維持管理情報や定期点検結果を元に、計画を定期的に見直します。
パスコは、業務経験豊かな管理技術者による点検診断やヒアリングに基づいて、計画の立案や見直し、実施とその記録について、施設やエリアに対して最適な計画手法を提案します。

【維持管理情報のデジタル化】情報の管理と運用

社会資本の維持管理情報は、各施設の長寿命化や機能保全のベースとなる、大切な行政情報資産の1つです。
施設台帳など施設の情報や関連資料(工事図書や更新履歴、維持管理情報)をデジタル化し、確実に記録を重ねることにより、管理履歴の属人化や消失のリスクを低減します。防災・避難計画等、他分野の施策・計画や様々な主体との情報連携などを検討する場合においても、情報のデジタル化は重要なファクターとなります。
各種インフラ台帳整備の豊富な実績を持つパスコは、海岸保全施設や漁港の維持管理情報や施設情報のデジタル管理システムも整備しています。システム形態についても、施設管理や情報運用の状況等に合わせて、最適な選択肢を提案します。また、港湾施設の点検データ入力など、各種帳票のデータ化等、行政情報のデジタル化や管理・運用に関してもご相談ください。

維持管理データベース作成の例(港湾施設の場合)
維持管理データベース作成の例(港湾施設の場合)

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